2010年11月より ガスクラスターイオン銃 (GCIB) を搭載した表面分析装置を出荷開始

2010.12.14 UpdatePRODUCT

2010年11月より ガスクラスターイオン銃 (GCIB) を搭載した表面分析装置を出荷開始

New Dimensions in Surface Analysis using GCIB
アルバック・ファイ株式会社は、2010年11月より、ガスクラスターイオン銃(GCIB)を搭載した表面分析装置の出荷を開始致しました。

〔TOF-SIMS 高空間分解能 マスイメージング〕 20101214_mousebrain1.JPG
図1. マウス脳切片・海馬・錐体細胞の正イオンTOF-SIMSマスイメージ:
凍結乾燥後およびAr-GCIBによる表面~10 nmエッチング後の比較(視野100 μm)

20101214_mousebrain2.JPG
図2. マウス脳切片・海馬・錐体細胞のAr-GCIBによる表面~10 nmエッチング後の正イオンTOF-SIMSマスイメージ(視野100 μm)

図1,2は、マウス脳切片(Caudal Diencephalon)の海馬 錐体細胞を100μmの視野でマスイメージング観察した結果を示しています。TOF-SIMS測定のビーム径は約600 nm、測定時間はいずれも約20分です。Ar GCIBエッチング処理(10 nm 相当)によって細胞表面のリン脂質が取り除かれ、処理前には明確でなかった錐体細胞が明瞭に観察できていることがわかります。TOF-SIMSによる高空間分解能分子イメージングが、GCIBの利用によって大きく発展することが期待されます。(試料提供: 慶應義塾大学 赤星先生)