PHI TRIFT V nanoTOF™

飛行時間型二次イオン質量分析装置 (TOF-SIMS)

PHI TRIFT V nanoTOF™

多様化する分析アプリケーションに対応

TRIFT V nanoTOF はイオン透過特性に優れたトリプルフォーカス静電アナライザ(TRIFT型アナライザ)を用いることで高い空間分解能・質量分解能を実現しています。
新しく開発したステージは試料導入から測定までの自動運転を可能とし、操作性の大幅な向上を実現した新しいTOF-SIMSです。

製品特長

TRIFT型アナライザ

トリプルフォーカス静電アナライザ(TRIFT型アナライザ)は広いエネルギーバンドパスと大きな取り込み立体角により、高質量分解能と高検出感度測定を同時に実現します。さらに100 μmを超える深い焦点深度により、形状による影響を抑えたイメージングを可能にします。

エネルギーバンドパスの比較

広いエネルギーバンドパスで測定したイメージデータ(左)は、狭いパス(右)に比べて明瞭に試料形状が観察されています。

TRFT_V_nanoTOF.jpg

広いエネルギーバンドパス 狭いエネルギーバンドパス
広いエネルギーバンドパス 狭いエネルギーバンドパス

デュアルビーム帯電中和機構

img_tof-sims.pngSIMS測定は一次イオンビームを照射するため、絶縁物試料では試料表面が正電位に帯電します。この帯電現象を緩和するために低エネルギー電子を照射して表面電位を中和する手法が用いられています。しかし、試料表面が負電位に帯電していると低エネルギー電子が試料に到達できず十分に中和できない場合があります。

TRIFT V nanoTOFでは低エネルギーArイオンを同時に照射する(特許※)ことにより、負電位はイオン、正電位は電子、それぞれが中和を行います。絶縁性の高い試料においても、より安定した測定が可能となりました。

※ 特許第3616714号

試料ハンドリング

マウントホルダー試料ホルダー

標準でバックマウントホルダーとフロントマウントホルダーの2種類をご用意しています。また、特別仕様のホルダー設計も可能です。
バックマウントホルダーでは25mm径×9個の試料をホルダー裏側から固定することで、簡便に試料高さを揃えることができます。
フロントマウントホルダーは、写真のように大きな試料の固定に便利です。

試料冷却・加熱機構 (オプション)

液体窒素による試料冷却及び、ヒーターによる試料加熱が可能なオプションです。ステージに内臓の温度センサーにより、試料の導入から分析中まで常時、温度モニター・温度制御が可能です。
冷却試料ホルダーでは、-150℃から+200℃まで、高温加熱試料ホルダーでは、室温から+600℃までの温度制御が可能です。

    holder2.jpg

トランスファーベッセル (オプション)

大気雰囲気に反応しやすい試料を装置に導入するためのオプションです。グローブボックス中で取り付けた試料を雰囲気を変えずに装置に導入でき、分析後、大気に触れることなくグローブボックスに戻すこともできます。

transferbessel2.jpg

WinCadenceN ソフトウェア

wincadencen.jpg

TOF-SIMS測定・データ処理統合環境パッケージの操作性を大幅に向上しました。デュアルスクリーンによる操作画面には常時アクセス可能なハードウェアコントロールスクリーンを配置し、装置の動作パラメータ変更とデータ処理環境を共存させました。

多彩な機能を維持しつつ、多くの図を視覚的に配置することにより、操作の簡略化を実現しました。また、ハードウェアの診断と稼働記録機能をソフトウェア、エレクトロニクス両面から大幅に強化しました。

高性能液体金属イオン銃による局所観察

tof_sims.jpg液体金属イオン銃の高空間分解能と高感度質量分析能力を示す、薬剤断面を観察した例です。(左)は約300ミクロン角の薬剤断面 全体、(右)は50ミクロン角のクローズアップを示しています。ミクロンレベルの有機物(質量数~400 m/z)のTOF-SIMSイメージが観察されています。

新開発Arガスクラスターイオン銃による分子イオン
深さ方向分析(オプション)

ion.jpgアルゴンガスクラスターイオンを用いた有機太陽電池薄膜モデル試料の分析例です。A層においてフラーレン誘導体であるPCBM分子の直接観察が可能であると同時に試料が持つ積層構造を特徴的な分子イオンにより明瞭に区別可能であることが分かります。

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